肘折温泉は、山形県の大蔵村にあります。今から1200年ほど前の西暦807年(大同二年)平安時代に発見され開湯とされております。湯治場としては、西暦1391年の正月二日に開業致しました。
肘折の発見にまつわる伝説も興味深く・・・「昔、豊後の国(大分県)から来た源翁という老人が山中で道に迷い途方にくれていたところ、
後光キラメク老僧に出会った。」・・・というような事が左の縁起書に記されております。この老僧こそが地蔵権現であり、
かつて肘を折って苦しんでいた時に、この肘折の湯に浸かったところたちまち傷が治った、と語り、世の中に湯の効能を伝えるように源翁に
言い渡したとされています。以後肘折温泉は、近郷の農山村の人々が農作業の疲れを癒す温泉場としても、また傷や術後に有効な温泉地として賑わってきました。
また、老僧が住んでいた洞窟は、「地蔵倉」と呼ばれるようになり、今では縁結びの神様として守り続けられております。こう言った興味深い伝説のスポット、伝統が肘折温泉には残っております。
また、平成2年9月1日より日本の名湯百選にも選ばれている温泉です。
お宿大穀屋 若旦那 柿崎 道彦